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眠りのお話

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「災害で避難した時の睡眠」について考えましょう。

2019年の9月は13号から18号までの6度の台風が発生しました。中でも15号は、千葉県に上陸し、記録的な暴風が吹き荒れ、家屋の損壊や停電も発生し、多くの人が避難所生活を強いられることとなりました。
2020年7月には、九州南部において、豪雨の被害だけでなく、コロナ禍における避難生活についてなどが心配のニュースとして広がりました。
緊急事態での避難所生活は不自由が多く、環境の変化が睡眠にも大きな影響を与えることが考えられます。

今回は、そのような災害時に、自宅や避難所で、少しでも眠れるために知っておくべき情報についてお伝えします。
災害時に、自宅や避難所で、少しでも眠れるために知っておくべき情報

睡眠には、安心できる空間が必要ですが、避難所等で安心できる空間をつくることは、困難と言わざるを得ません。しかし、少しでも安心できる空間を確保するよう努めましょう。
自治体が用意した段ボールがあれば、まず仕切りをつくると良いですね。
最近では、段ボールベッドを用意する自治体も増えています。

避難所では、集団生活になるので、明かりも自由に暗くすることができません。周囲の会話や物音などで、寝つけないことが多いかと思います。そんな時に役に立つのが、アイマスクと耳栓(イヤーマフ)です。アイマスクや耳栓は、かさばるものではないので、防災セットの中に入れておくと良いでしょう。また、硬い床にふとんを敷いて寝なければならない時は、横向きになり、座ぶとんやブランケットなど、クッション性のあるものを抱えて寝ると、腰の負担軽減につながります。

そして、最も大切なのは、避難所は普段の場所とは違うので「眠りづらい場所」だということを理解しておくことです。
人は安心しないと眠ることができません。しかし、災害時には計り知れないほどの大きな不安を抱えてしまいます。無理に「眠らなければいけない」と考えないことが大切です。
寝つけないときは、腹式呼吸をゆっくりとして、横になりながら静かに過ごしてみましょう。
横になって過ごすのが辛ければ、一旦起きて、少し明るい場所に座って気持ちを落ち着かせましょう。自然な眠りを促し、体や心の疲れを癒やすことが大切です。

災害や緊急事態はいつ自身の身に起こるか分かりません。
普段から知識を得て、備えを怠らずにしておけば、いざという時に役に立ちますので、準備を大切にしていきましょう。

災害や緊急事態はいつ自身の身に起こるか分かりません。普段から知識を得て準備を大切にしていきましょう。

参考
災害時こころの情報支援センター
http://saigai-kokoro.ncnp.go.jp/
三井住友海上 緊急時実践知恵袋
https://www.ms-ins.com/special/bousai/chiebukuro/chiebukuro_17/

文=「眠りのお話」編集部